バレーボール女子の日本代表として2004年アテネ、08年北京の両オリンピックに出場するなど活躍、今季からVプレミアリーグのJTマーヴェラスに所属する栗原恵選手(34)に、子どもの頃の食生活について話を聞きました。【聞き手・中西美雁】
―子どもの頃の食生活は
栗原 母が3食きちんと作ってくれて、家族みんなで食卓を囲むのが当たり前でした。そのせいか、好き嫌いもないですね。中学1年のときから1人暮らしを始めたのですが、そのときも食事は提供してもらう立場だったので、恵まれていたと思います。
―今は自炊すると思いますが、得意料理は
栗原 なんだろう…。母が作っていたおいしかったものを、教えてもらって作るくらいですね。例えば、鶏の手羽元のさっぱり煮とか。コトコト煮込めばできるので、すごく簡単なんですけど、おいしいですよ(笑)。レシピサイトを検索して、ゴーヤーチャンプルーもよく作ります。肉じゃがは多めに作っておいて、小分けにして常備食にもしています。
―家庭的ですね
栗原 そんなことないですよ。以前は、食事はただ「提供されるもの」でしたが、少しずつ作るようになってきて、楽しみにもなりました。
―アスリートとして気をつけている食べ方は
栗原 「遺伝子検査」をやったとき、私は「タンパク質を使う体」と診断されたんですね。簡単に説明すると、おなかが空いた状態で動くと、体がタンパク質を使ってしまい、筋肉を落としてしまう。それを続けていると、どんどん細くなってしまう体質だと。なので、タンパク質を多くとれる食事、食材を意識的に選んでいます。
―ジュニアアスリートにアドバイスを
栗原 先日、食品メーカーのイベントに参加した時、チーズや牛乳、ヨーグルトなどの乳製品が体にいいと聞きました。自分はまさに、小学生の時にそういう乳製品が大好きで、ご飯の時にお茶ではなく、牛乳を一緒に飲んでいたんです。必ずご飯の時は、冷蔵庫から自分の牛乳を出して飲んでいました。
―先日、清水邦広選手に同じ質問をしたら、子どもの頃は毎日牛乳を1リットル以上飲んでいたと
栗原 わぁ、一緒ですね! ご飯のたびに牛乳を飲んでいたので、自然と乳製品を摂取できていたんだと思います。そのように、こまめに補給するのが大事だと思います。また、お菓子やデザートも食べたくなると思いますが、脂質のことを考えると和菓子の方がいいかもしれませんね。私もいちご大福が好きです。
◆栗原恵(くりはら・めぐみ) 1984年7月31日生まれ、広島県佐伯郡能美町(現江田島市)出身。中学で兵庫県姫路市の大津中にバレー留学。三田尻女子高(現誠英高)に進み、高校3年で全日本入り。03年にNEC入団。大山加奈さんと共に「メグカナ」と呼ばれ、全国的人気を博す。04年アテネ五輪で5位入賞。パイオニアに移籍し、左ひざ痛を抱えながら08年北京五輪でも5位、10年世界選手権の銅メダルにも貢献した。その後、ロシアリーグへ挑戦。12年に帰国後、岡山、日立と渡り歩き、今年6月、JTに移籍し、現役続行を表明。187センチ、血液型はB。