体重や体脂肪率を定期的に測定することは、体の状態や体調を知る上でもとてもよいことです。ただし、体脂肪率ばかりに目がいくと、「体脂肪率の増加=体脂肪が増えた」と考えがちです。

体脂肪率は体重あたりの脂肪の割合

体脂肪「率」は、体重あたりの脂肪の割合を示しています。つまり、体脂肪率が増えたからといって、体脂肪そのものが増えたわけではないケースもあるのです。

体脂肪以外の部分は「除脂肪」と呼ばれます。除脂肪に含まれるものは血液、臓器、骨、筋肉などで、競技パフォーマンスにも体の成長にも重要な部分です。

除脂肪が減れば、体脂肪が増えることも

例えば、体重50kg、体脂肪率24%のA選手は、体脂肪量が12kg、除脂肪量が38kgになります。ここで「体脂肪が高いから減量しなければ」と食べる量を極端に減らしたり、運動量を多くしたりすると除脂肪が減ってしまい、パフォーマンスにも影響します。

除脂肪量が減れば、体脂肪の割合は減るどころか増えてしまう結果になりかねません。そこで、体重を減らすことだけを考えるのでなく、体重と除脂肪を増やしていくことで体脂肪率を減らしていくよう考えていく必要があります。

A選手の体重が52kgに増えたとしても、除脂肪で2kg分増えたなら体脂肪率は下がります。

A選手の体重と体脂肪

体重(kg) 体脂肪率(%) 体脂肪量(kg) 除脂肪量(kg)
50 24 12 38
52 23 12 40

成長期は臓器や筋肉も成長に合わせて大きくなっていくので、体重が増えるのは当然のことです。発育・発達の様子を見ながら体重や除脂肪量に注目して、体調や体重管理をしていくことが大切です。

今回は「餅入りカレーうどん」を紹介します。成長期のエネルギー源として必要な炭水化物をうどんとお餅から摂ることができます。鶏むね肉(皮なし)を使用しているため、脂質の量も控えめです。

ダブル炭水化物の一品で、試合前の食事にもぴったりです。食欲が今ひとつの時も、優しいカレーの味わいで箸が進むことと思います。

管理栄養士:田澤梓