猛暑で食欲が低下した夏。少し暑さが収まってきたところで、口内炎や口角炎などの症状は出ていませんか。気付いたら口の中が染みて痛かったということがあったかもしれません。

口内炎や口角炎は冬に多いイメージがあるかもしれませんが、試合などが重なり、疲労が溜まった時にもよく起こります。夏も多くの選手からSOSが届きます。

口内炎、口角炎が起こる原因として、次のことが挙げられます。

口内炎、口角炎の主な原因

(1)ストレス、疲労、睡眠不足、生活習慣の乱れ
抵抗力が落ちると、口の中の粘膜が弱くなり、口内炎や口角炎になりやすくなります。そのほか乾燥なども原因となります。

(2)ビタミンB群の不足
特にビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB1の不足から起こります。ビタミンB2は皮膚や粘膜の機能を正常に保つことに関係しているので、不足すると口内炎、口角炎、舌炎、脂漏性皮膚炎、角膜炎などを起こします。

ビタミンB群は主に肉や魚、卵、大豆製品などのタンパク質を多く含む食品に多く含まれているため、それらを含むおかずの量が減ると摂取量が減ります。夏場に食事量が低下したり、そうめんやうどんなど単品で済ませたり、アイスクリームや冷たいジュースなど砂糖を多く含むおやつを食べる機会も多くなり、栄養バランスが崩れることも一因です。日頃から栄養バランスに気をつけ、糖質のみにならないようにタンパク質のおかずをしっかりと揃えられるようになりましょう。

ビタミンB2を多く含む食品は魚介類、肉類、藻類、豆類、乳類、卵類、野菜類、種実類です。特にレバー、ハツ、ウナギ、卵、納豆、アーモンド、海苔、ワカメ、干しシイタケ、ブロッコリー、ホウレン草などに多く含まれています。

ビタミンB2は水溶性ですが、酸や熱には比較的強いため、調理による損失が少ない栄養素です。光やアルカリには分解されやすい性質を持っているので、冷暗所など光が当たらない場所に保管するようにしましょう

今回はビタミンB2が多く含まれている卵を使った「とろーり天津飯」を紹介します。あんがかかった丼ものは食べやすく、ご飯が進みますよね。カニカマ(カニ風味かまぼこ)が入った天津飯(てんしんはん)は、実は日本生まれの中華料理と言われています。

一見、作るのが難しそうに見えますが、とても簡単です。卵さえあれば、思い立ったらすぐに作れます。カニカマが手元にない場合は、お好きな具材を加えても良いですよ。

管理栄養士・舘川美貴子