「トレーニング後はプロテインを飲むだけではダメなの?」

先日の栄養セミナーで、高校生から受けた質問です。同じように、もやもやっと悩んでいる高校生も多いのではないでしょうか。

答えは、トレーニング後の補食はタンパク質(プロテイン)だけではなく、エネルギー源となる糖質もとれればベストです。なぜかとういうと、トレーニング中は、筋肉や肝臓にためたグリコーゲンをエネルギー源として使うため、トレーニング後はその使ってしまったエネルギー源を速やかに補給する必要があるからです。

体内のエネルギー源が少なくなると、体は、筋肉などを壊してエネルギーを作ろうとするので、せっかくのトレーニングが無駄になってしまいます。壊れた体の材料となるプロテインも必要ですが、なくなったエネルギーを補給することも体作りには大切です。また、糖質とタンパク質を一緒にとると筋合成が高まるので、トレーニング効果も高まります。

補食に適した糖質多めの食品

では、糖質を多く含む食品として何を摂ると良いのでしょうか。

おにぎり、パン、うどんなど麺類、バナナ、果汁100%のオレンジジュース、果物、干し芋など。ただ、夏の暑い時期は食中毒の危険も伴うので、衛生状態が悪い場合はエネルギーゼリーやスポーツドリンクなども有効です。

タンパク質源としては、プロテインではなく肉、魚、卵、大豆製品、乳製品といった食品でもいいのですが、部活後に摂るという衛生状態を考えると、粉末を溶くプロテインの方が効率良く摂れると思います。

トレーニング後は、タンパク質と糖質を合わせてとることで、その効果が上がり、体づくりもうまくいくかもしれませんね。ぜひ自分で取り入れやすい食品を試してみましょう。

今回は暑い夏にぴったり! 糖質がとれる「基本の水ようかん」です。お好きなトッピングを添えてお楽しみ下さい。

管理栄養士・舘川美貴子