お弁当に入れた豚肉の炒め物が、食べる時にはかたくなっていたり、脂が固まっていてがっかりしたことはありませんか?

豚肉の脂は33~46℃以下になると自然に固まり、また火を通すことで肉のタンパク質が変性し、水分が外に出てしまうことが原因です。

食べる時までやわらかく、そして脂が固まらないようにするには、どれだけタンパク質の変性を防げるかがポイント。方法はいくつかありますが、今回は、栄養も一緒にとれるように「タマネギ」を使う方法を紹介します。

タマネギやショウガにはタンパク質の分解を助ける酵素が含まれ、肉をやわらかくする効果があります。加熱で豚肉のタンパク質が変性する前に、酵素の力でやわらかくしてしまおうというわけです。脂浮き防止のためには、炒める前に片栗粉をまぶします。片栗粉が脂を包み込み、冷めた後の脂浮きを防ぎます。

脂浮きなしのやわらか豚肉炒め

食べる時までやわらかく、脂浮きもなし!
食べる時までやわらかく、脂浮きもなし!

材料(1~2人分)
豚こま肉…200g
タマネギ…小1/2個
片栗粉…小さじ1
好みの焼き肉のたれ…適量
塩、コショウ…各少々
油…大さじ2

材料

作り方
❶タマネギはすりおろす。
❷豚こま肉は適当な大きさに切り、①のタマネギのすりおろし、塩、コショウ各少々をよく混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分以上(一晩置いても大丈夫です)寝かす。

タマネギの酵素で肉がやわらかく
タマネギの酵素で肉がやわらかく

❸②の肉に片栗粉を混ぜ合わせ、油を引いたフライパンに入れ、中火でよく炒める(焦げそうな時はふたをしてしばらく待つと、早く火が通ります)。
❹肉に火が通ったら焼き肉のたれを入れ、味を調える。

※お弁当に入りきらない分は、冷凍しておくと便利です。アルミ製のバットかホイルの上に小分けにして並べ、上からもホイルをかぶせて冷凍。凍ったら保存袋に入れておくと使いやすいです。

アルミ製のバットやホイルの上で冷凍すると、早く凍ります
アルミ製のバットやホイルの上で冷凍すると、早く凍ります

凍ってから保存袋に入れれば、くっつかず使いやすいです
凍ってから保存袋に入れれば、くっつかず使いやすいです

【アスレシピ特派員=千葉県在住・小垣美津子】