日本では仕事をしながら家事や育児もこなす女性の割合が増えていますが、海外のワーキングママと比べ、育児の自己評価が低く、育児を楽しいと感じている人の割合が低いことが、リンナイの調査でわかりました。

調査対象の国は日本のほかに、ワーキングママが少ない韓国(ソウル)、ベビーシッターやナニー(住み込みの乳母)を雇う文化が浸透しているアメリカ(ニューヨーク)、共働きが主流のドイツ、福祉の充実度で有名なスウェーデンの計5カ国。各国の働きながら育児をする25~39歳の女性100人(計500人)を対象に実施されました。

夫婦のどちらか一方のみが育児を行う、いわゆる“ワンオペ育児”は日本でも問題になっていますが、5カ国のうち、自分がワンオペ育児の状態になっていると感じている母親が最も多かったのは韓国で、日本はドイツと並び2番目。しかしパートナーとの育児分担の割合は、日本は約8:2で女性が高く、韓国を上回ってトップでした。

Q.「ワンオペ育児」の状態になっていると感じることがありますか(リンナイ調べ)
Q.「ワンオペ育児」の状態になっていると感じることがありますか(リンナイ調べ)

Q.あなたとあなたのパートナーでは、育児分担の割合はどのくらいですか(リンナイ調べ)
Q.あなたとあなたのパートナーでは、育児分担の割合はどのくらいですか(リンナイ調べ)

反対に、パートナー(父親)の育児への参加頻度が最も高かった国はスウェーデンで、次いでアメリカ。いずれも「毎日」との回答が7割を超えています。一方、日本は毎日育児に参加しているパートナーは約3割。「週に4日以上」参加している割合が5割に満たず、5カ国中で最も低い結果となりました。

Q.パートナーの育児への参加頻度(リンナイ調べ)
Q.パートナーの育児への参加頻度(リンナイ調べ)

日本ではワンオペ育児により女性に負担が偏っていることが上記の結果からわかりますが、母親の育児に対する自己評価は低く、5カ国で最下位。しかし母親がパートナーに対してつけた点数は、スウェーデン、アメリカに次ぐ3位となっており、もともと夫に期待する水準が低いことがうかがえます。

Q.あなたと、あなたのパートナーの「育児」について点数をつけるとしたら何点ですか(リンナイ調べ)
Q.あなたと、あなたのパートナーの「育児」について点数をつけるとしたら何点ですか(リンナイ調べ)

育児におけるパートナーの担当は、日本では韓国、アメリカと並んで「遊び相手」が1位に。「食事の用意」「歯磨き」「寝かしつけ」など、より“お世話”に近い項目についてはドイツ、スウェーデンで高い割合となりましたが、日本はいずれも最下位でした。

Q.育児において、あなたのパートナーはどのようなことを担当していますか(リンナイ調べ)
Q.育児において、あなたのパートナーはどのようなことを担当していますか(リンナイ調べ)

また、日本の母親が「育児が楽しい」と感じている割合は、韓国に次いで2番目に低い結果に。働きながら育児をする上での悩みは「体の疲れが取れない」が1位で、ほかに「子どもとの時間があまりとれない」「帰宅後の料理が大変」「忙しくて育児をきちんとできていない」などの悩みも上位にあがりました。

Q.あなたは、育児が楽しいと感じますか(リンナイ調べ)
Q.あなたは、育児が楽しいと感じますか(リンナイ調べ)

Q.あなたが働きながら育児をする上での悩みはなんですか(リンナイ調べ)
Q.あなたが働きながら育児をする上での悩みはなんですか(リンナイ調べ)

ベビーシッターや保育サービスなど育児の補助となるサービスの利用率は、日本はいずれも最下位。忙しい日本のワーキングママたちは時間を作るために「家事の工程を減らす」「ながら家事を心がける」「お惣菜やレトルト食品の利用」などの工夫をしていることがわかりました。