先日、小学校の家庭教育学級で保護者向けの講演を行った際に、保護者と一緒に給食を試食させていただきました。この日のメニューは、「(1)ご飯(2)さつま汁(3)ニガウリとカツオの揚げ煮(4)牛乳」でした。
講演の中でも好き嫌いの話題となり、「好きなメニューに苦手なものを小さく刻んで混ぜている」「子どもの分だけ別メニューを作っている」などの声が挙がっていましたが、嫌いな子どもも多いニガウリ(ゴーヤー)が出されていたので、皆さん興味津々でした。
ニガウリはビタミンCが豊富で、加熱しても壊れにくいのが特徴です。しかし、「苦い」「青臭い」などが理由で、苦手とする人が多い野菜でもあります。ただ、学校給食の「ニガウリとカツオの揚げ煮」は人気メニューで、「給食のなら食べられる」と言う子どももいるといいます。
ニガウリが苦くなく青臭くなくなる調理法
さて、そのお味は…というと、ニガウリとカツオに片栗粉をつけて揚げたものに、鹿児島特有の甘いしょうゆベースの味を絡めています。甘辛くて食べやすく、苦みや臭みは全く感じられませんでした。
学校給食は「児童及び生徒の心身の健全な発達に資するもの」であり、「適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること」を目標として、学校給食法で示されています。そのために学校栄養士が「学校給食実施基準」を満たせるように、また子どもたちがおいしく食べられるような工夫をこらし、献立を作成しています。
つまり、学校給食を家庭で生かさない手はありません。献立表をヒントにして、子どもが好きなメニューを家庭で再現したり、味付けを参考にしたり、メニューに困ったときの辞書としてご覧いただくのもよいですね。季節感やイベントメニューの展開も参考になりますよ。
今日29日は中秋の名月です。お月見団子に「豆腐とカボチャのお月見団子」はいかがでしょうか。
白い団子は絹ごし豆腐のタンパク質を、黄色い団子はカボチャでβカロテンやビタミンEなど抗酸化ビタミンの栄養素をプラスできます。日頃の補食としてもおすすめです。