黄金世代のトップランナーの1人、勝みなみ(23=明治安田生命)は飛ばし屋だ。20-21年シーズンのドライビング・ディスタンスは254.31ヤード。原英莉花の257.26ヤードにこそ及ばなかったが、堂々の2位。高校入学直後の15歳でツアー優勝を飾る前に「側宙」(手をつかない側転)をこなすなど、身体能力は抜きんでていた。今では国内ツアー屈指の“パワーゴルファー”といえる。

ゴルフ日立3ツアーズ選手権でティーショットを放つ勝みなみ=2021年12月12日(撮影・鈴木正人)
ゴルフ日立3ツアーズ選手権でティーショットを放つ勝みなみ=2021年12月12日(撮影・鈴木正人)

17年のプロテスト合格前から力を入れ始めたウエートトレーニングの成果が大きい。一方で食事管理にはかなり無頓着だ。

「特に気にしてないんですけど、タンパク質は食品から摂取するようにしています」。トレーニングと並行し、2、3年はプロテインを摂取していたが、何度かおなかを壊した。「体に合わないんだなって」。基本的にサプリメントには頼らない。ちなみに栄養士とは契約しておらず「バランス良く、と気をつけるぐらいかな」と、ざっくり考えている。

最大の強みは偏食がないことだろう。野菜が大好きで、ホウレン草などには目がない。肉類も牛、豚、鶏、魚とこだわりなく食べる。シーズン中の食事は、ツアーに帯同してもらう母久美さんがレンジ調理器を使って作る手料理がメイン。鍋物が好物で、転戦先のスーパーマーケットでご当地風味のスープ、だし汁のもとを入手し、全国各地の味を楽しむ。 「あ、苦手なものが1つだけありました」と挙げたのは、トウモロコシだ。小、中学生の時は給食で出るたびにげんなりした。小学校では頑張って食べたが、中学に入ると無理に食べず、友達に手伝ってもらったりしたという。

「コーンスープは大好きなんですけど、あのつぶつぶがどうしてもダメで。今もダメ。見ると昔を思い出してしまって食べられないんです」。

早ければ来季から米ツアー参戦を目指す。米国ではトウモロコシが非常にポピュラーな食材だが…。「トウモロコシはほぼ炭水化物ですよね。大丈夫。ほかの食材でとりますから」と笑った。

ゴルフ日立3ツアーズ選手権で笑顔を見せる勝みなみ=2021年12月12日(撮影・鈴木正人)
ゴルフ日立3ツアーズ選手権で笑顔を見せる勝みなみ=2021年12月12日(撮影・鈴木正人)

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