<いなば屋:ドライフルーツ>
前回は(参照:アスリートにも人気、補食におすすめ「ドライフルーツ」)、築地場外に店を構える「いなば屋」の店主・戸井誠さんに、ドライフルーツの魅力を聞きました。今回は、管理栄養士の今井久美さんに栄養面について伺います。
■栄養素は凝縮される
…生のフルーツは、重量の80%以上が水分ですが、ドライフルーツになると水分が抜け、プルーンで約30%、多くのドライフルーツの水分は20%以下にまで減り、その分、栄養は凝縮されます。そのため、糖分をはじめ、食物繊維、ミネラル、脂溶性ビタミンの量は、生のフルーツよりも多くなりますが、水溶性のビタミンの一部は抜けてしまい、とくにビタミンCはほとんど消えてしまいます。ビタミンCは、生のフルーツから摂りましょう。
■アスリートにもおすすめ
…生のフルーツと違って、傷むことがなく、持ち運びも簡単なので、常に携帯し、運動前や運動中、運動後に食べる補食として活用するとよいでしょう。また、便秘がちで食物繊維を摂りたい人、ミネラルを補給したい人にもおすすめです。ヨーグルトと一緒に摂れば、空腹感が満たされる1品になりますし、タンパク質も同時に摂取できます。
■効果的な摂り方とは
…運動で使われる糖質の補給、発汗で失われるカリウムの補給として、ひとつまみ(20~30グラム)食べることでエネルギー切れや足がつるのを防ぐことができます。
■手軽に簡単に栄養補給
…昨今の若い人のフルーツ摂取量が少ない背景として、「皮をむくのが面倒」「高価」という理由が挙げられます。価格が安定して、保存性のあるドライフルーツは、そんな若者にも向いているかもしれません。ビタミンC以外の、ほとんどの栄養は残って濃縮されているため、フルーツ嫌いな人や、面倒な人に食べてもらうとよいかもしれません。また、少量で高エネルギーなため、食の細い人などにもドライフルーツは有効です。
■注意点とは
…レーズン(干しブドウ)やプルーンは鉄も比較的多く含まれますが、貧血の予防改善にはドライフルーツだけでは不十分です。また、少量でも高エネルギーため、減量したい人は食べ過ぎに注意しましょう。
手軽に摂取でき、持ち運びもラク、さらに栄養価も高いというドライフルーツを活用してはいかがですか。
<おすすめレシピ>
<関連コラム>
▼カリウム不足も足がつる原因に、バナナやミカン、ドライフルーツで補給
住所:東京都中央区築地4丁目10-11
電話:03-3541-8646
営業時間:4:00~13:00
休業日:日曜・祝日・市場休市日
HP:http://tsukiji.or.jp/search/shoplist/cat-c/cat-7/170.html