進学準備の時期になりました。新しい学校、新しいチームへとワクワクしている方も多いのではないでしょうか。新しい練習着やシューズなどの準備も楽しみですね。

お昼ご飯も、学校給食からお弁当になる選手もいると思います。学校給食は、学校給食法に基づいて摂取基準が決められ、成長期の大事な時期に必要な栄養素を摂取することができるように献立が作られています。不足しがちな栄養素については、多めに摂取することができるよう工夫されています。

例えば、カルシウムは食事摂取基準の推奨量の50%、鉄や食物繊維は40%を給食で摂ることができます。カルシウムの摂取が不足している児童生徒は、学校給食がある日は約34%なのに対し、学校給食がない日は約72%もいたという報告があるように、学校給食の存在が大きいことを示しています。

「大きさ」を基準にお弁当箱選び

お弁当生活を間近に控え、どんなお弁当を作ればいいのか、中身の前にどのようなお弁当箱を用意すればいいのか、悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。

カバンに入りやすい、液漏れしないなどの機能性、デザインなども気になるところですが、まずはスポーツ選手として、どれくらいの大きさのものを用意すれば良いかを考えて、お弁当箱選びの参考にしていただければと思います。

容量とエネルギー量はほぼ同じ

お弁当箱の容量は「ml」で示されており、この容量とお弁当箱に入るエネルギー量がほぼ同じになると考えられています。

例えば、830mlのお弁当箱には830kcal入るということです。830kcalというのは、中学生の学校給食摂取基準のエネルギー量。中高生の女子選手は、この830ml以上、男子選手は1000ml以上のお弁当箱を用意する必要があります。

「以上って、どれくらい?」という声が聞こえてきそうですが、性別、体格、体組成、運動量などによって異なってきますので、一言で書き表すことができません。ただ、放課後に部活動がある日は、昼食のお弁当に加えて、練習前後に食べる補食の準備も必要になることを覚えておきましょう。

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