全日本バレーボール高等学校選手権大会(通称:春の高校バレー)の都道府県の代表が決まりました。年明けの1月5日から開催されるので、出場チームは冬休みもお正月も練習や遠征・合宿の予定でしょう。ぜひ、精一杯実力を出せるよう頑張ってほしいと思います。
一方、すでにほとんどのチームは1、2年生による新チームになっています。通常の練習やトレーニングに加え、食事・栄養の見直しと改善を取りいれたら、チーム力を強化する上で大きな支えになるでしょう。
私は様々な競技に関わっていますが、バレーボール選手の食事や栄養への意識は、コンタクトスポーツなどと比較すると高いとは言えません。ネットで仕切られ、接触もない安全性の高い競技だからかもしれません。
しかし、特にチームの人数が少なく、選手層が薄いチームにとっては、体力と故障しにくい体は非常に重要です。ケガをしても早く回復できる力も必要です。そのためには技術練習とトレーニングに加え、栄養バランスを考えた過不足ない食事や補食、十分な睡眠と休養をとることがベースとなります。
バレーボールは、チームスポーツの中でも常に連携する競技のため「個」が目立ちません。とはいえ、エンドラインから離れたところから強いサーブを相手コートの奥へ打つ、ジャンプ力を上げて高い打点からスパイクを打ちこむ、床に落ちるぎりぎりのボールの下に滑り込みボールを拾う…といったように、各選手ひとり一人の力が結集して、その1点をとっていることがわかります。
「個人でできること」を考えたら、バレーボール選手はもっと自分でできることがあることに気付くはず。その1つが、コンディションや練習量に合わせて栄養を考え、食事、補食をとることなのです。
日々の食事を変えたとしても、成果はすぐには現れません。つまり、早く取り組んだ者が勝ちます。「強くなってから」と後回しにするのではなく、「強くなるために食事のとり方を見直す」という発想が必要です。
平安時代の和歌に由来「松風焼き」
12月に入り、年末のおせち作りが近づいてきました。今回は「チャレンジおせち~松風焼き~」を紹介します。
おせち料理にはそれぞれ由来、意味づけがあります。松風焼きの名称は、平安時代の和歌(能)に由来があるとされています。表にだけけしの実をまぶしてあり、裏には何もない状態から「表裏のない(隠し事がない)生き方ができるように」という願いが込められています。
主材料は鶏ひき肉ですから、高タンパク低脂肪で多くのアスリートが喜ぶ1品になるでしょう。鶏ひき肉は、もも肉がおすすめですが、脂質が気になる場合は、むね肉を半量混ぜてもいいでしょう(むね肉だけだとパサつきが強くなります)。
フードプロセッサーかハンドブレンダーがあると、ぎゅっと詰まった松風焼きとなりますが、なければそのままでも大丈夫です。また、けしの実は年末が近づくとスーパーにも置いていることがありますが、なければ白炒りゴマでも代用できます。
体作りの基本は毎日の食事です。年末年始も体作りを頭に置きつつ、ハレの日のごちそうをいただきましょう。