夏は日照時間も長く、紫外線も強いため、外部からの刺激が1年を通して最も強い季節です。合宿や夏季練習も行われ、普段より練習時間が長くなり、疲労も重なります。自律神経の中でも交感神経が優位になることが多くなります。

交感神経とは、活動時や緊張やストレスを感じた時に働く神経です。血圧や心拍数が増え、汗もたくさんかきます。一方、副交感神経はリラックスしている時に働き、入眠へと導きます。また、休息時に優位になり、消化吸収をスムーズにするなどの働きがあります。

日頃、私たちは交感神経と副交感神経のバランスを保っていますが、過度な運動やストレスなどにより、このバランスが崩れて競技のパフォーマンスに支障をきたすことがあります。

以下の項目をチェックし、自律神経のバランスがとれているか、確認してみましょう。

倦怠感や頭痛がある
心拍数の上昇
夜寝つきが悪い
食欲不振
おなかの調子が悪い(胃がもたれる、下痢や便秘)
イライラや気分の落ち込み

2つ以上当てはまった場合は、交感神経が優位の状態かもしれません。練習量が増えたことでこれらの症状が生じている場合、以下の対策をとっていきましょう。

自律神経のバランスをとる5つの対策

1、消化のよい栄養バランスがとれた食事

消化吸収が落ちている状態ですので、食べなれた食材をよく噛んで食べましょう。食材も普段より細かく刻み、のど越しのよい料理をそろえましょう。食事量が少なくならないように、食事と食事の間の補食で不足しているエネルギーや栄養素を補給します。

2、運動量を適量にする

運動量や内容を調整できる場合は、軽減することも対策の1つです。集中力を欠き、熱中症のリスクも高くなるため、体を休めることを優先しましょう。

3、リラックスできる時間をとる

合宿などの集団生活をすると、マイペースに時間を使うことが難しいこともあります。常にベストな状態を保とうと努力しているアスリートには、気が休まる時が少ないかもしれません。とはいえ、心と体を回復させるために休養はとても大切です。好きな音楽を聴く、マッサージを受ける、昼寝をとるなど、積極的にリラックスできることを見つけましょう。

4、湯船につかる

湯船につかることで、血行がよくなり疲労回復にもつながります。深部体温が上がり、下がったタイミングで入眠がスムーズになります。入浴は、寝る1~2時間前が基本ですが、体がほてりやすい場合は2~3時間前にすませましょう。

5、睡眠時間を十分に確保する

早めに寝ることはもちろんですが、寝る前にスマートフォンなどのブルーライトを浴びると脳を活性化させてしまうので、良質な睡眠の妨げになります。冷房などで室内を適温に保ちながら快適に就寝できるように環境を整えましょう。

今回はリラックスした時間のお供として「ヨーグルトババロア」を紹介します。無糖ヨーグルトに生クリームを加え、ゼラチンで固めています。今回は、ブルーベリーをのせていますが、お好みのトッピングをお楽しみ下さい。

女子アスリート/管理栄養士・上木明子