肌寒い季節になると、恋しくなるのが温かい料理。イタリアの家庭では、煮込み料理をよく作ります。少々時間がかかってしまいますが、弱火でコトコト煮込むことで、素材のうま味を損なうことなく、肉も柔らかく仕上がります。
一見手間がかかるように思えますが、イタリアのマンマ(お母さん)が煮込み料理をよく作るのは、他の料理にも展開可能な万能料理だから。特にトマトを使って煮込む肉料理は、残ったソースを楽しむため、といっても過言ではありません。
必ずソースを多めに作り、ゆでたパスタとあえて、もう一品作ってしまいます。このパスタソースは肉のうま味と栄養が溶け出しているので、肉はないものの「ラグーソース」と呼ばれ、老若男女に人気のある家庭料理です。
今回は豚の塊肉を使ったレシピ「豚肉のトマト煮込み」を紹介します。
鍋に材料を入れて火にかけ、時々、鍋の中を確認するだけ。少し時間はかかりますが、肉は塊で煮込むと、柔らかく仕上がります。
ソースはぜひ、スパゲッティーなどとあえて食べてください。また、カレー粉をプラスすると、簡単にカレーベースにもなります。
冷凍保存で作り置き
冷凍保存もできます。肉まで冷凍するときは、食べやすいサイズにカットしてソースと少々絡めてから、密封袋に入れて冷凍すると解凍しやすくなります。ソースだけ冷凍してもいいでしょう。
時間のある休日などに作っておくと、忙しい時にさっと使えて便利です。どうぞお試しください。
【料理家・山内千夏】